私たちは日々の生活の中で様々な感覚を使っています。視覚、嗅覚、味覚、聴覚、触覚という五感、喜怒哀楽の感情、それと気持ち。どれも生きている証でもありますね。その五感・感情、気持ちを味わえることこそが、この世界での楽しみとも言えます。
しかし、その感覚に慣れて、もしくは麻痺してしまい、実際は体験していないのにそうであるように振舞うようになっていることもあります。習慣化して同じパターンを繰り返そうとする体の習性で、それは安全に生きようという力動ですね。
そのため、感覚意識が散漫になってしまい、微妙な感覚を無視しがち。その感覚を無視してしまうことは、その中に詰まっている情報を後回しにしてしまったり、今というこの瞬間ではなく、過去との比較の中で生きているようなものだと僕は感じています。私たちの細胞はこの瞬間も生まれ変わっています。確かに本質的な私たちの部分は変化しませんが、体は日々変化してこの世界を生きています。
微妙な感覚に注意を払うことで、この瞬間に溢れている生命の神秘性や恩恵をより味わえるようになり、人生も豊かに、そして明晰になってくるでしょう。また、そうすることで体が活性化し葛藤も外れてくるので、自分のビジョンも自然と表現されてきます。