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痛みについてのエトセトラ

starlight

どこが痛いにせよ、痛みがあると私たちは気持ちも落ち込むし、何をするにも気力も失い、ストレスで、不快で、完全な自分でいられなくなります。僕がいつもワークショップやセッションでお伝えしていることの大前提の言葉は「健康第一」です。

 

 

痛みとは体の反応で、神経、筋肉、骨、精神など様々な要因から起こるセンセーションです。痛みを尺度で表すことは非常に難しく、痛みは主観的なものです。(痛みをスケールで表した研究もありますが)。

 
神秘の考えでは「痛みは幻想 Pain is illustion」という言葉があります。病は気からという言葉が日本語にあるように、気持ちで痛みも表れているという考え方です。また、苦行としてあえて痛みを味わい、そこから個の解放を目指す修行もあります。

 

僕は痛みを感じたとき、その痛みのセンセーションだけに集中をしたことがあります。最初はとても不快な痛みだったのですが、痛みそのものを味わうと「痛み」というジャンルから離れて、「単なる一つの感覚」へと変化しました。その後、それを別の感覚、例えば「暖かみ」を意図して味わうと、暖かみの感覚へと変化をしました。この体験から、痛みとは長年慣れ親しんできた反応の一つに過ぎないということに気付きました。つまり、私たちの体が生きる為に反応しているパターンです。

 

しかし、実際、痛みはリアルであり、痛みが幻想だとはなかなか思えないことが多いと思います。現実的に、ヒーリングをしたり、薬を飲んだり、病院へ行ったりと、様々な痛みを緩和する方法があるので、必要に応じて自分に合った方法で癒して行く必要があるでしょう。

 

ただ、その痛みの一つの根源は幼少期の体験にも関係があります。子供の頃はまだ感覚にラベルがありません。日々の体験で学習をしていき、様々な感覚を覚えていきます。例えば、どこかで頭を打ったとしましょう。子供は「打つとこういう感覚なんだ」ということを体で覚えていますが、その時に母親が慌てて「大丈夫?痛かったねぇ」と心配をしてぎゅっと抱きしめたとすれば、子供は自分で痛みを処理するのではなく、母親の愛で処理をします。これは幼少期の承認欲求を満たそうとした結果の行動で、痛み=愛の象徴、というような図式が出来上がり、痛みを味わって愛を求める・外側(親)に自分を認めてもらう、ということが潜在的な行動パターンの中に埋め込まれてしまうこともあります。また、両親が痛みのストレスを日常的に持っていて、痛みの概念が家族の中にあると、痛みを持っていた方が家族の中でうまく生きていけると子供なりに受け取り、痛みが生きる為の戦略になるということもあります。更に、出産時に母親が不快な痛みを持って生むと、その痛みのストレスが、子供に痛みの影響を与えることもあり得ます。

 

様々な要因があると思いますが、痛みがあった際、その痛みのメリットは何なのか?痛みを持っていると誰から認められるのか?そもそもその痛みは本当に必要なのか?・・・などを痛みそのものに聴いてみるということも役に立ちます。また、痛みは一つの感覚なので、痛みという感覚を暖かみという感覚にして意識的に味わってみることもできるかもしれません。

 

もちろん痛みは個人差があります。なので、無理をせず、痛みの元は根深くて、すぐに別の感覚に変換することは難しいこともあるので、先ほども書きましたが、無理せず穏やかに適切な方法で接していくことをおすすめします。何事も焦らず、健康第一です。

 

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