体外離脱(OBE/Astral Projection)は人間体験の視点から捉えると不安定な体験です。
安定的な体験とは、物質的な肉体と精神(意識)が融合し、五感と感情を使ってこのリアリティで行動ができている状態です。
体外離脱はその安定した状態が崩れて、不安定な状態になっている状態です。
無意識的に体外離脱が起こってくると、不安定さを安定に戻そうと、エゴ(自我意識)が抵抗を示してきます。
多くの場合、それは恐怖体験として機能し、体へと強制的に戻そうとします。
特に、金縛りという状態になり、その時に心霊現象や首を絞められるような体験が日本では起こります。
恐怖体験は国によって変わります。なぜならば、エゴは暮らしてきた文化に影響を受けているからです。
ちなみに、金縛り体験は思春期の時に体験をしている人が多いです。
肉体の変化が多く、体と精神が不安定になる時期だからですね。
あとは、ストレスや葛藤、抑圧など心が疲れている時や体調が崩れている時にも起こりやすいです。
意識的な体外離脱体験は、意識的に不安定さを作ることになります。
ただ、不安定のままではなく、安定さも同時に持つ必要があります。
矛盾する言い方になりますが、「不安定な安定さ」ということになります。
単にテクニックなどで意識を拡大させることのみを行っても体外離脱はうまくいきません。
それだけだと、不安定さのみが協調されてしまい、「不安定な安定さ」を生み出すことができないからです。
意識的な体外離脱で大切なのは、日常の中でしっかりと体と繋がることです。
リラックス、グラウンディング(地に足を付ける)、体のケア(運動や水分補給、適切な食事等)を日常で行う事が意識的な体外離脱成功の鍵です。