その時、光が差してきた。僕は青空を見上げている。寝ているのかまどろんでいるのか?それとも気を失っているだろうか?いずれにしても、ここは青い空と白い雲が浮かんでいる空間。
遠くから僕を呼ぶ声が聞こえている。「おーい、目を覚まして」「起きるんだよ」「さぁ、そろそろ体を起こそう」・・・というようなイメージの声だ。そうだった、目を明ける時が来た・・・と思った瞬間。
「いや、まだまだやることが残っているじゃないか?」
「僕は今どこにいるんだったのか?」
「まだ戻るときじゃない」
「こっちに戻らないと」
「子供とまだ出会っていないじゃないか」
「あー、そうだ僕はここでまだ生きていくんだった」
という想いが瞬間に一気に押し寄せてきた。それは、まるでブランコの前後に揺れていて、前に大きく揺れていたのが、急に後に戻されるような感覚だった。
気付くと時間と空間はアムステルダムのホテルに戻った。そうだ、僕は富一弘として生きているんだ。生きる事が答えだ。未来子供と出会うためにも・・・という想いに瞬時に包まれた。
そして、その年にエリーと再会し2011年に結婚。2014年5月13日 10:38に愛娘が生まれた。ここから僕のこの世界にいる答えへ続く道が再び始まった。
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多次元的な壮大な時空の中の一つの点と点は交差していて、奇跡のようであり自然な流れで私たちは生きています。どんなことが起こっても、それは過ぎ去り、そしてまた出会い、少しづつでも答えに近付いていきます。瞬間瞬間を生きること、それが答えです。