上記はヤントラと呼ばれるヴェーダの伝統的な銅版です。ヤントラとはこの世界のシステムを描いていたり宇宙の真理を描いている幾何学的な模様で、ヴェーダでは瞑想や儀式に活用されてきました。これだとよく意味が分からないので、民衆に伝わりやすいように、下記のシヴァ神だったり、ガネーシャやラクシュミ、クリシュナ等のインドの神々の姿に変換されてきました。なので、インドの神々の原型は上記のヤントラ的な幾何学なんですね。ヤントラはその後チベット密教・仏教へと伝わり曼荼羅(マンダラ)として普及します。マンダラは私たちの意識や仏陀の生涯などを描いている本質的な図柄です。ヤントラは様々な形がありますが、マンダラは基本的には統合や完全を象徴する円で描かれます。ヤントラもマンダラも、音になるとマントラ(真言)になります。
この世界は上記のヤントラやマンダラのように形、そしてマントラのように音で出来上がっています。形があるということは、音と色があるということです。そしても元を正せば、実際は何も形は無く単なるエネルギーであるとも言えます。般若心経では、色即是空、空即是色、という世界感で唱えられていますね。
音と形が同じであることが分かる動画を下記でご紹介します。2007年にもご紹介させていただいていますが、スコットランドのロズリン大聖堂の壁面に施されているキューブが音になっていることを表す動画です。2007年にイギリスのトーマスミッチェル氏(Thomas Mitchell)とその息子で作曲家・ピアニストのトーマススチュアート氏(Thomas Stuart)がスコットランドにあるロズリン礼拝堂の壁面に隠されていた音の暗号を解読しました。ロズリン礼拝堂は「ダ・ヴィンチ・コード」でも最後の方で秘密が眠る場所として描かれていた礼拝堂であり、秘密結社のテンプル騎士団と関わりが深くある場所です。
薄い金属の板に細かい粉を均等に乗せ、その縁をバイオリンの弓でこすると粉は動いて一定のある形状・幾何学模様を示します。音の周波数、ピッチによ り形が形成されるんです。ミッチェル氏はその点に気付き、ロズリン礼拝堂の壁面にある幾何学模様のキューブと一致させることに気付き、そこから音を発見し たとのことです。
結局、私たちが日々使っている言葉も音であり、その言葉に従って世界が日々創造されています。純粋なエネルギーを言葉というフィルターでどのような形にするかは私たちの意識次第です。日々使う言葉は注意が必要です。矛盾の無い気持ちと言葉が本来の自分の道を歩むキーですね。