何か新しい事をしようとしたり、新しい環境になろうとすると、また元の道に戻ってしまうのはエゴ(自我意識)の抵抗と言えます。
エゴは今までの生き方に基づいて、行動パターンや思考パターンを作っているプログラムのような意識です。
「もし〇〇が起こったら、□□をする」というような条件反射的な指令を下します。
それは、安全に生きていくという「死」を避けるためのプログラムです。
そのため、新しい環境は「危険」というシグナルを送り、例え過去の体験で傷ついた体験であっても、生きて来れたのであれば「安全」という認識に基づいて、新しい環境に進まず古い環境を維持します。古い環境の維持には、葛藤という状態を用いています。
ざーっと、書きましたが、これがエゴの機能で、元に戻そうとする力を「エゴの抵抗」と呼びます。
また、新しい環境に入ったにも関わらず、再び元の体験に戻ることを「エゴのリバウンド」と呼びます。
生きている以上は、エゴは捨てることができません。
ちなみに、特殊なシャーマニックリチュアルなどを行うと一時的にエゴを溶かすことができますが、急な体験になると非常にリスキーです。
そんなエゴの抵抗を止めるためには、エゴのプログラムをバージョンアップして、「新しい環境でも大丈夫なんだ」というプログラムにする必要があります。
そのアプローチは様々ありますが、日常でできることの一つとしては、一言で言えば、
夢中
という言葉になります。
何かに夢中になっている時、エゴは抵抗できません。
その時、エゴは私たちの本質・源と一緒にいて、エゴは満たされている状態になっていて一切の抵抗がありません。
エゴが満たされているとは、私たちの本質、源、個性、オリジナリティ、創造力、人生の方向性や指針をエゴがプログラムしているようなイメージです。
例えば、大好きなアーティストのライブでノリノリになっている時、「あの時こうだった」とか思う事はできるでしょうか?
無理やり、そのような思考にすれば、できるでしょうが、ノリノリの時はそんな想いは来ないでしょう。
創造力を使っている時もそうですね。
夢中で絵を描いている時、音楽制作や楽器演奏で集中している時、あっという間に時間が経っていたり、1時間やっていたと思ったら、たったの10分だったりと、時空が歪みます。
それは、本質へと繋がり、意識が拡大しているからです。
意識が拡大すると、エゴは緩みます。
現実の世界にいる時は、エゴは握りこぶしをぎゅーっと握っているように、この世界に集中しているので、エゴのプログラムは完全に機能しています。
つまり、日々の日常の中で、夢中になれる事を行うと、エゴが緩み、バージョンアップしていくというメカニズムです。
エゴを満たす、エゴをバージョンアップするためにも、何でもよいので夢中になることをおすすめします。